大和川酒造店「弥右衛門 純米辛口」|  喜多方の風土を包んだ食中酒

大和川酒造店「弥右衛門 純米辛口」| 喜多方の風土を包んだ食中酒

どんな料理にもそっと寄り添い、毎日の食卓を少しだけ豊かにしてくれる。
気づけばもう一杯と杯が進む。そんな不思議な魅力を持つ地酒が喜多方にはあります。
大和川酒造店の「弥右衛門 純米辛口」です。

大和川酒造店は、福島県喜多方市に蔵を構える江戸時代創業の老舗酒蔵です。
この蔵の大きな特徴は、酒米の栽培から精米・仕込み・出荷までをすべて自社で行う一気通貫の酒造りを徹底している点にあります。自ら米を育て、磨き、醸す──まさに“喜多方の風土をそのまま瓶に詰めたような酒”と言えるでしょう。

数ある銘柄の中でも「弥右衛門 純米辛口」は、派手さや華やかさを求めない、食事と共に楽しむための酒として、地元でも長く親しまれてきた一本です。

和洋中すべてに合う“万能の食中酒”

「弥右衛門 純米辛口」は、その穏やかな香味とドライなキレが特長の辛口酒です。どんな料理にもすっと馴染み、素材の味を引き立ててくれます。

特に刺身や寿司といった繊細な魚介料理では、そのキレの良さが魚の旨味を際立たせ、塩焼き魚や醤油ベースの煮物、塩辛などとの相性も抜群です。料理の味を邪魔せず、引き立てる。まさに食中酒の手本のような存在です。

また、味の濃い肉料理とも相性がよく、豚の角煮や生姜焼き、鶏の照り焼きといった脂やタレの甘みを伴う料理でも、その芯のある味わいがしっかりと受け止めてくれます。
さらに注目したいのは、麻婆豆腐や八宝菜、酢豚などの中華料理とも自然に調和する点。塩味・油分・香味のバランスが整い、どこか安心感のある後口にまとめてくれます。

さらに温度帯によって味の表情が大きく変わるのも魅力のひとつ。冷やしてシャープに、常温では旨味が広がり、ぬる燗にすればやわらかく包み込むような味わいに。季節や献立に合わせて楽しめる、懐の深い食中酒です。

その実力は、燗酒コンテストでの連続金賞受賞という実績にも表れています。

地元の米、水、人で醸す「郷酒(さとざけ)」

大和川酒造店が掲げる酒造りの理念に「郷酒(さとざけ)」という言葉があります。
これは「地元の米・地元の水・地元の人」で醸す、土地に根ざした酒のこと。

2007年に立ち上げた自社農業法人「大和川ファーム」では、60町歩(東京ドーム13個分以上)の田んぼで酒米を育てています。蔵人たちが田植えや収穫にも関わり、毎年の天候や田の様子を感じながら、米づくりから酒造りまでをつなげています。

収穫された米は、自社で丁寧に精米。米の状態に合わせて注意深く扱いながら、酒造りに適した形へと仕上げていきます。

ここまで一気通貫で酒造りに取り組んでいる蔵は、全国的にも非常に稀です。


清酒ハイボールという新しい飲み方の提案

作り方は簡単。氷を入れたグラスに冷やした純米辛口を注ぎ、炭酸水で1:1.5〜2の比率で割るだけ。お好みでレモンや柚子を添えれば、爽やかさがさらに引き立ちます。

脂のある料理との相性が抜群で、たとえば豚の角煮のような重めの料理でも、後口がさっぱりと整い、箸が進みます。唐揚げ、餃子、春巻きなどとも好相性。

日本酒が苦手という方でも、ハイボールスタイルなら驚くほど飲みやすく、食事にもよく合うと人気を集めています。
このスタイルは、家庭の食卓に日本酒をもっと気軽に取り入れるきっかけにもなっているようです。

飲むたびに感じる、懐かしさと落ち着き

「弥右衛門 純米辛口」を飲んでいると、不思議と懐かしさがこみ上げてくることがあります。

それは、過度な香りや華やかさがない分、“変わらないおいしさ”が際立つからかもしれません。

たとえば、焼き魚と季節の煮物、温かい味噌汁が並ぶような夕食。そんな日常の献立にすっと馴染み、全体を心地よくまとめてくれる。食卓にそっと寄り添う存在感こそ、この酒が多くの人に選ばれ続けてきた理由でしょう。

食べる人、飲む人の日常に静かに寄り添い、心をほっとさせてくれる。それがこの酒の、何よりの魅力かもしれません。

喜多方をまるごと味わうような酒

「弥右衛門 純米辛口」には、喜多方という土地の空気、風景、食文化がそのまま詰まっています。

決して派手ではないけれど、毎日の食事に安心と心地よさをもたらしてくれる。
地元で育った米と水、そして人の手によって生まれた酒が、飲む人の暮らしにやさしく溶け込んでいく、そんな静かな魅力があります。

日々の晩酌に。旅の思い出に。大切な人への贈りものに。
どうかこの酒を通して、喜多方という土地の豊かさを味わってみてください。

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